撮影その後に~大切な写真データを安全に保存する方法

2019/3/27
Category:  中・上級者の方に初心者の方に
writer: 岐阜 > 岐阜市, 田中 宏幸(都写真館

ある日突然、撮影した過去のデータがすべて消えて無くなることを想像してみてください。
大切な思い出が跡形もなく全て消えてしまう。デジタルデータの時代、そんなことが現実に起こりえます。

 

デジタルカメラやスマートフォンなどで撮影するのは便利ですが、大切な撮影データを守る知識を
身につけていないと、取り返しのつかないことになりかねません

 

私は普段、写真館業を営んでいるカメラマンですが、パソコン関連の仕事もしています。
パソコンの設定やトラブルなどで相談を受ける機会も多く、いろんな方と接します。
撮影したデータについて少しお話させていただきます。

 

以前、デジタルカメラで撮影したデータをSDカードに入れっぱなしで、カード容量が一杯になったら
新しいSDカードを買うという人から実際に相談を受けたことがあります。データをパソコンに取り込んでSDカードをフォーマットすれば使えるということを知らなかったようです。

フィルムカメラの時代は24枚や36枚撮ったら、新しいフィルムに詰め替えていましたからフィルムを知っている高齢の人ほど間違えやすいのかもしれません。

 

こちらをご覧の方は、カメラで撮影したデータは最低限パソコンに取り込むと思うのですがデータを取り込んだそのパソコンが、明日壊れるかもしれません。

 

パソコンは多くのパーツで構成されていますが、その中でも特にデータを格納する
HDD(ハードディスクドライブ)や、SSD(ソリッドステートドライブ)で永遠に壊れないものはありません。いつか必ず壊れます。

 

また、複数台のカメラにCFカードやSDカードなどのメディアの使い回しも危険です。

 

古いメディアを使い続けるのも危険です。メディアには寿命がありフォーマットすれば永久に使えるものではありません。私は一度でも書き込みエラーがあれば、そのメディアは捨てるようにしています。

 

更に、大切なデータを、間違えてフォーマットしてしまった。という人的ミスも非常に怖いです。
私はフォーマットは極力行いません。

フォーマットする場合は、必ずPCに繋ぎバックアップを取ってからというルールを決めています。
電車の車掌さんや運転手さんが指差し確認をしていますが、私も必ず指差し確認してフォーマットしています。バックアップも指差し確認。フォーマットも指差し確認です。

 

前置きが長くなりました。
データのバックアップが必要不可欠なのは言うまでもありませんが、バックアップはどのようにしたらよいか?ということをお話したいと思います。

 

CDやDVDなどに焼いて保存するという方法もありますが、オススメしません。いつか必ずディスクが読み込めなくなるからです。また、一枚あたりの容量も少ないので、大量のデータなら仮に何十枚、何百枚にも分けてバックアップできたとしても万一の時に全てを元に戻す労力が掛かります。

そこでまずオススメしたいのは、USB接続の外付けHDDが簡単です。
USBの規格は3.0を選択してください。USB2.0も同じ規格ですが違いは速度です。
PC側がUSB3.0に対応している必要がありますが、USB2.0と比較して約10倍ほど転送速度が速いです。
3TBのUSB3.0の外付けHDDが1万円前後で見つかると思います。

ただし、この外付けHDDもいつか必ず壊れます。
そのことだけは常に考えておきたいです。

外付けHDDにパソコンに取り込んだ撮影データをコピーしてバックアップをとることで
安心度は格段に上がります。ただし、これで完全ではありません。ウイルスに感染してしまった場合、最悪全データが消えます。また、火災や落雷や水害といった災害では、パソコンと外付けHDDを同時に守ることはできません。

 

クラウドサービスを使用して、インターネット上にデータをバックアップを。

クラウド上なら災害から大切なデータを守れます。
探せば無料で利用できるサービスもたくさんあります。

おすすめは、Googleドライブです。Googleのアカウントさえ作れば無料で15GBまで使用できます。
Gmailを使用している方はメールと共有で15GBです。
撮影データの中でも、セレクトして絶対残しておきたいデータだけをとりあえず無料の15GBに
置いておくといった使い方に向いていると思います。

大量のデータのバックアップならAmazon drive(旧Amazonプライムフォト)です。
Amazonプライム会員のみのサービスですがデータ容量上限なし、画像も劣化なしで保存されます。
(RAWデータも非圧縮でアップできます)
Amazonプライム会員ならAmazon driveを使用しない理由はありません。

また、Microsoft Office365を使用している方はOne Driveというクラウドサービスがあります。
これは1TBの容量があります。

他にもiCloud(APPLE)や、Dropbox、Yahoo!ボックスなどなど探せばたくさんのクラウドサービスがあります。クラウドは万能という訳ではありませんが、PCから切り離されたところにもバックアップがあるという安心感があります。

ここから先は少し内容が専門的になりますので、読み飛ばしていただいても大丈夫です。
兎に角バックアップをする習慣をお願いします。最後にまとめがあります。

先ずはPCに保存。そして外付けHDDにバックアップ。更にクラウドにバックアップ。その先のお話です。
HDDには寿命があるというお話をしましたが、その寿命はどのくらいでしょうか?
一般的には数万時間(5年前後)と言われていますが、個体差、使用状況、HDDのモデルによりバラバラです。私は、HDD(やSSD)の健康状態を知ることが重要だと思っています。

 

CrystalDiskInfo(クリスタルディスクインフォ)というフリー(無料)ソフトがあります。
これをPCにインストールするとHDD(やSSD)の健康状態、起動回数、通電時間、温度など詳細を見ることができます。
無料ですが素晴らしいソフトです。健康状態が注意となっていましたらそのHDDは即時交換が必要です。

またNASやデータサーバを構築して、RAIDをやっている方もいらっしゃると思います。
このNASやサーバに使用するHDDに、NAS専用のHDDを使用していない方も多いと思います。
ソフトウエアRAIDならまだ良いのですが、ハードウエアRAIDで、NAS専用ではないHDDを使用するのは危険です。
具体的にはWD社ならRed(Seagate社ならIronWolf)です。WD社の方に直接聞きましたので間違いありません。
停電などでHDDを見失う原因の多くは、NAS専用HDDを使用していないという事例が多いようです。

NASやサーバでもバックアップは必須です。そしてUPS(無停電)電源も入れたいです。

最後に

いくらバックアップをとっていても、人的ミスや事故はありえます。

私は経験がないですが、知人のカメラマンでCFカードを入れ忘れ撮影途中で気付いて真っ青になった。
ということもあるそうです。カメラの設定でCFカードを入れていない場合はシャッターが切れない様に
設定できますが、買い替えたばかりのカメラで、この設定をしていなかったということです。

また予期せぬ災害など、防ぐことが困難な場合もあります。
感染力が非常に強力なコンピュータウイルスが一生涯入ってこない保証がありますか?

最後に、家族や大切な人との一枚はプリントすることをオススメします。
写真館で撮ってもらい、フォトブックアルバムや台紙に貼ってもらいましょう。
そして是非ご自宅で飾ってください。

最近はデータで販売もしていることも多いですが、写真紙にプリントして飾り
皆で毎日眺めるというのはとても幸せなことだと思います。

 


まとめ
・デジタルカメラのメディアの取扱は注意しましょう。紛失も怖いです。
・メディアのフォーマットはバックアップを取った後、慎重に慎重に。
・SDカードの金属端子部分は静電気に注意。
・複数カメラでメディアの使い回しは危険です。
・バックアップを必ず取る習慣をつけましょう。
・PCのHDDはいつか必ず壊れる事を常に意識しましょう。
・外付けHDDを導入しバックアップしましょう。
・クラウドでもバックアップしましょう。

まとめ2
・30,000時間からHDD故障のリスクが急激に高まります。早めの交換を。
・CrystalDiskInfoでHDD(SSD)の健康状態を確認しましょう。
・NAS用のHDDを使用しましょう。
・NAS、サーバもバックアップを取りましょう。
・UPS電源を導入しましょう。

まとめ3
・写真をプリントして飾りましょう。

この記事を書いた人

田中 宏幸 Hiroyuki Tanaka

岐阜 > 岐阜市, 都写真館 

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